📚本より団子
こんばんは☺
朝晩過ごしやすくなってきましたね☺夜のエアコンから解放される日を心待ちにしています。
そんな秋といえば…昔から食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋など、「〇〇の秋」という言い方が沢山ありますね。とりあえず自分の好きな事に「の秋」をつけといたら許してもらえる気がします🤭(気のせい)
そんなわたしの秋はもちろん「読書の秋」!と言いたいところなんですが…今年はがんばって「運動(ダイエット)の秋」を過ごす予定😭夏休みでまぁまぁ太ったんです😭ついつい子どもと一緒になってお菓子つまんだり、普段は自分一人のお昼ごはんなんて質素の極み、みたいなものを食べてるのに、ついつい夏休みはがっつり作って食べちゃって…🤦♀️
なので9・10・11月の晴れた日の朝は末っ子の登園を徒歩でトライ予定!車がないと生活できない田舎(わたし)の悪いところは…車移動が習慣化しているからついつい歩ける距離も車を出しちゃうところ💦
とかなんとかダイエットの秋を豪語しといて、歩くのに体力使って帰ってきて甘いものに走らないように気を付けないと🙌気づけば「食欲の秋」になってたパターン、想像できすぎてしんどい😒
小池真理子『夜の寝覚め』
今回は小池真理子さんの『夜の寝覚め』です☺
小池真理子さんは恋愛小説やサスペンス小説に有名作品が沢山。わたしは主に小池さんの「性」や「生死」を根底に描かれる恋愛小説を好んで読みます。女性が主人公の作品が多く、心理描写が巧み。意図せぬところでグサ!と心に刺さる名文句が多々出てきます。
(乱雑な付箋たち😂いいなぁと思った箇所に貼ってあります。後ほどご紹介するので見苦しさ、ご容赦ください😂)
『夜の目覚め』(集英社)の単行本初版発行は2002年10月。文庫本は2005年10月に文庫版の初版が刊行されました。わたしの所有しているものは2009年に重版されたもの☺本作は人生の折り返しをむかえた(迎えつつある)6人の女性が主人公の官能恋愛短編集。全256ページです。
この作品がわたしが初めて読んだ小池作品、当時わたしは大学生でした。古典を専攻してたわたしはタイトルに興味をもって(平安時代後期に成立した同タイトルの王朝文学手があるので)手に取ったのを覚えています☺
こういう再読本でよく思うのは、前も別の記事で書いた気がしますが…「読書記録」をその当時からつけていたら面白かっただろうということ。同じ作品の年齢による感じ方の違いを比べてみたかったな🥲そんなことがあり、今は一冊よむごとに読書ノートをつけています☺書く事柄は「購入年月」「読了日」「感想」「刺さった言葉」。一言に読書記録、読書ノートといっても、人によってかなり多種多様!わたしは字を丁寧に書いたり、挿絵をしたりと凝ったことは一切していないのでSNSで公開はしていませんが、Instagramなどで「読書ノート」などとタグ検索するととてもハイセンスなものがたくさん出てきます😮そんなのを覘くのもとても楽しくておすすめです😁
感想
再読本とはわかっていても、内容はすっかり忘れてしまっていた作品。短編6作品のうち、4作品が不倫小説でした。普段あまり不倫小説は好んで読まないけれど、この作品は修羅場がなく、とても穏やかにストーリーが展開されていくため、ドロドロ感はなし!良き👏
『夜の寝覚め』の最大の魅力は「女としての期限が近いことを感じている主人公たちが、自分の中のオンナの部分に必死にしがみついている描写」です。どれも中年の女性が主人公で、生命の終わりより「女」としての期限を感じている。女たちの鬼気迫る感じが、とてもリアルで切ない。小池さんが描く女性の心情描写は同じオンナとして、いま年齢が全くかけ離れていても「いつかくる自分」を重ね合わせて読んでしまう。そんな刺さるわ~とグサグサきた本文は各短編にいくつかありますが、その中でも最も気に入った短編「花の散りぎわ」から2つ紹介します💁♀️
男のからだが恋しいのではない。まして男の精神が恋しいのではない。からだや内面など、何か具体的なものが欲しいのではないような気もする。じゃあ、何が欲しいのと問われると答えられない。四十八にもなって、まだ自分は少女のようにわからないことだらけの中で生きている、と千景は思う。
→まさにこれ!😂年齢を重ねれば重ねるだけ知らないことだらけと感じる😂わたしは分からないことだらけと気づけたことが大人になった証と思ってます…。恋に恋した経験なんてきっと誰もが一度は経験あるけど、「女として求められる自分」に溺れたくなる時もくのかしら…ちょっと怖くてちょっと切ない
自分の中の花は咲き終わりかけている。まだ終わりきってはいないが、もうじき終わる。終わることがわかっている。足元には、すでに散り落ちた花弁が堆く積まれていて、自分は今、その朽ちかけた花弁の中に、行き場もわからず佇んでいるだけなのである。千景は士郎を見上げ、唇を嚙みながら目を細めた。「抱いて」
→女の終わりはどこ?何をもって終わりなの?それが「性」と直結してしまう思考は空しいし悲しすぎない?と声を大にして抗いたいけど…でもわかるんだよね。枯れたくない自分がいる。結局切り離せないよね、女と性。
わたしはどの作品も、女たちの切ない心理描写にとても胸打たれました。とにかくオトナの女性には特におすすめしたいです!その一方で、こういった作品を男性がどう感じるのかも聞いてみたい。やっぱりオンナって面倒な生き物なのかしら🤭